僕が大阪の歓楽街の酒屋でバイトしていた頃の話です。
居酒屋や夜のお店をまわってお酒を配達するバイトなんですが、正月前の繁忙になると結構時間に余裕がなくなります。
元々おなかが弱い上に一月の寒空の下、案の定配達の途中トイレに行きたくなりました。いつもだと一旦店に帰って済ますんですがそんな時間もなく、仕方なく近くにあるコンビニのトイレを借りることにしたんです。
店員に一言かけてトイレに向かうと、ドアの前に順番待ちらしい人が2人立っていました。1人は年配のサラリーマン風と、もう1人はいかにも夜の街が似合いそうな派手なジャケットを着た金髪のお兄さん。
急いでんのになあ、なんて思いながらも、近くにコンビニもないし、渋々その列に並ぶことにしました。
しかし、焦る気持ちを無視するように今入ってる人が待てども待てども全然出てこないんです。
10分ほど待ったでしょうか。金髪のお兄さんが痺れを切らしてドアを強めにノックしながら怒鳴りました。
「おーい!寝てんのか!?待ってるんですけどぉ!」
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Source: 不思議ネット