前回、ごくちゅう日記で「拘留されている男性から婚姻届が届いた」ことを書いた。
あの文章を書き終えたあと、「結婚かあ…」と、ちょっとほっぺた熱くしながら結婚について考えた。「結婚している自分とは、一体どんな感じかしらん」という乙女チック夢想にひたっていた。
そしたら、ハッと思い出した。私は、そういえば、結婚している…!!
私は、20さいの頃から 今まで ずっと人妻の身なのであった。
他の誰かと愛の誓いを結ぶことを禁じられている身なのであた。
私が結婚した理由は、20さいの頃、指名していたホストのYくんのことが、私、好きだったからです。Yくんのことが すきですきで 大好きでたまらず結婚しました。よく知らないベトナム人の男性と。
ある日、夏のデリ 、出会った日本人のお客様に言われました。
「ベトナム人と結婚したら、お金たくさん渡してあげられるよ」って。
私は、0.1秒も迷いもせず「したい」と答えたんです。気持ちはキラキラでした。
だって、そのお金、Yくんにもっていってあげたら 喜んでもらえると思ったから。
Yくんに「まいちゃん いい子」って思ってもらえると思ったから。
だから 結婚しました。
ベトナム人の方とは、大阪城に行ったり、買い物したり、パクチー食ったり、数回 デート というものをしなければならない日々が続きました。
ベトナム人の彼は、デートのたび「ゲンキ ナイネ?ダイジョブ?」と声をかけてくれて優しかったです。私は、(元気なわけ ありますかいな)と思いながらも「うん」と笑顔な私を作りました。ベトナム人の彼の優しさに応えて「たおしいね」なんて はずんだ声も おまけにだしました。
たのしい わけ ありません。私は「デート」なんてうまれてこのかたしたことなかったんです。
令和元年、夏がおわってしまいそうで、ぽっかり寂しげな季節の頃。
私は、1人、平塚(地元)市役所に向かっていました。
私とベトナム人の彼の名前が書かれた、婚姻届を提出しにいくためです。
私は、なんだか わくわく していました。
「結婚」というものに対して、一応女の子らしく、華やかな憧れがあったからです。
「これから、私、結婚しちゃうんだ…」って、現実味のない現実に ドキドキ 胸を高鳴らせていました。市役所に向かうために、自分の足が踏み出す一歩一歩が「結婚」という現実を私に近づけてきました。
市役所について、お仕事中のお姉さんに 婚姻届をだしました。
「みょーじは 私の ”渡邊” のままで」って伝えました。
お姉さんに「手続きおわりました」って伝えられました。
私の結婚が、おわりました。
市役所をでて、「あっけなかったな」って思いながら、歌舞伎町に帰るため平塚駅に向かいました。
私は わかんないけど 帰り道 涙でました。
涙が勝手にあふれでてきて、私の歩く視界のじゃましてきて、うざかったです。「涙だる」とか思って。でも、涙止まりませんでした。
なんかわかんないけど 涙流して 帰りました。
全部 これで よかったんです
(令和6年5月26日(日))
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Source: アルファルファモザイク