ナノバブルは泡ではない? 重力により沈む様子を顕微鏡で観測 九州工業大など
2024.07.25 サイエンスポータル
直径1マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルに満たない微細な泡(ナノバブル)が気泡ではないことを、九州工業大学などのグループが発見した。
重力により水中で沈む様子を顕微鏡で観察し、ナノバブルの正体が非ガス粒子であることを突き止めたという。
非ガス粒子は水中の不純物に由来すると推測しており、高いとされるナノバブルの洗浄機能などとの関連を探る。
研究では、空気を3気圧で水に溶かした後に常圧に戻す加圧溶解法でナノバブルを発生させた。
そのナノバブルが入った水を容器に入れ、底(0マイクロメートル)から上部(500マイクロメートル)まで一定の高さごとに暗視野顕微鏡で観察した。
計測したナノバブルは直径450ナノメートル程度で、発生直後は容器にまんべんなく広がっていたが、時間がたつにつれて沈んでいき、8時間後には多くが底に沈んだ。
植松准教授は「大まかにいえば空気は水の1000分の1から100分の1程度の密度で軽い。水より重い気体は存在しないので、観測結果からナノバブルは非ガス粒子であると分かる」という。
ナノバブルが沈む様子のリアルタイム観測から、時間がたつと水中の微粒子が気泡ではなくなり、固体か液体で構成される別の非ガス粒子に変化することを解明した。
ただし、より小さい直径100ナノメートル以下のナノバブルについては、バブルなのか固体や液体の非ガス粒子なのか解明には至らなかった。
ナノバブルなど微小な気泡を含んだ水は洗浄効果や生理活性効果が高いとされ、産業での実用化が進む。
今後、ナノバブルがどれくらいの時間でどのように非ガス粒子へと変化するかなどの解明が進むことで、「ナノバブル水の洗浄機能などさらなる技術革新に寄与すると期待している」と植松准教授は話している。
引用元:https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/news/1721996182/
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Source: ニュー速クオリティ