■岸田政権で「賃上げ」、ぜんぜん期待できない…
岸田政権が「賃上げ」を重要課題として掲げている。
日本人の給料は、金融危機が起きた1997年をピークとして長期減少傾向に入り、
安倍政権のアベノミクスで若干上がったものの、いまだに25年前の水準より低い。
(中略)
■「終身雇用・年功序列」だから給料が上がらない
著書『日本人の給料』では、7人の識者がそれぞれの視点から給料が上がらない原因を論じている。
人事コンサルタントの城繁幸氏は「終身雇用・年功序列賃金制」を挙げている。
日本の制度では経営が悪化しても人員を簡単に削減することができないどころか、給料を下げることも難しい。
企業は、給料を一度上げれば下げることが難しいと分かっているため、昇給を控える。
また終身雇用制では人材が流動化せず、衰退産業に多く留まる一方で、優秀な人材が成長産業へ移ることも阻んでいる。
一橋大名誉教授の野口悠紀雄氏は「デジタル化の遅れ」を挙げている。
コロナ感染者の状況を、保健所が行政にファクス送信していたことが象徴だが、デジタル化の遅れにより労働生産性が上がらず、したがって給料も上がらない。
東京都立大教授の脇田成氏は「企業による内部留保の過剰な蓄積」を挙げている。
日本人の給料は1997年をピークとして長期減少傾向に入ったと前述したが、
その後、企業の業績は上がり、昇給できる原資を稼いできたにもかかわらず、内部留保として蓄積してきただけだ。
7人の論考はそれぞれ深く掘り下げられたものであり、詳しくは著書を見て頂きたいが、興味深い点は、給料の上がらない原因が“日本固有”のものであることだ。
■問題の根深さ
欧米諸国をはじめ、現在の雇用は、仕事の成果に対価が支払われる「ジョブ型」が中心となり、
終身雇用・年功序列賃金制は世界で稀有な制度になった。
デジタル化の遅れも、技術水準の問題ではなく、日本の慣習・風土が色濃く反映している。
そして、アメリカでも欧州でも、企業は日本ほど内部留保の蓄積に励んでいない。
経済のグローバル化が進んでいるにもかかわらず、日本固有の問題で日本人の給料が上がらないことに、問題の根深さがある。
https://news.yahoo.co.jp/articles/14e510ff7c9503488d49ea2a6e01c538deb6d3f1?page=3
引用元:https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/news/1648858158/
続きを読む
Source: ニュー速クオリティ