姓名ともに、それまで見たことがなかった。2016年3月。神戸市内に事務所を構えるベテラン弁護士の元に、書面が届いた。1997年に小学生計5人が殺傷された神戸連続児童殺傷事件で逮捕された「元少年A」。その元少年Aが書いた手記「絶歌」で得た印税1千万円について、手紙には被害者への損害賠償として送らせてほしいと書いてあった。
申し出た当事者の名前に驚いた。弁護士は発生直後から事件に関わったが、その名字は父方、母方のどちらでもなく、姓名に元の名前の漢字が1字も使われていなかった。少年Aである可能性が高いその人物。名前の上では、全くの別人になっていることになる。
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神戸連続児童殺傷事件で14歳の時に逮捕された少年は事件直後、写真週刊誌に顔写真が掲載され、回収騒ぎになった。32歳で「絶歌」を出版した際は、著者名は「元少年A」と実名を伏せた。手記の冒頭で逮捕を振り返り、「僕はもはや血の通ったひとりの人間ではなく、無機質な『記号』になった」と書いた。
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医療少年院を出た元少年は、被害児童2人の遺族に毎年謝罪の手紙を送っていた。「絶歌」の出版以降は遺族が受け取りを拒否したが、関係者によると、手紙は事件当時の名前で書かれていたという。
昨年11月、元少年が一時期生活していたという東京都内の街を訪ねた。一部週刊誌が居場所を突き止めたとして、目線を入れた写真を付けて報じていた。彼の名前を出さずに住民に聞き込んでも、消息を知る人はいなかった。
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※全文、詳細はソース元で
https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/kobe/nation/kobe-20220402011
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Source: 不思議ネット