34年ぶりに東京で開催されることに決まった陸上の世界選手権。
実は、2025年のいつに実施するか、大会日程が決まっていない。
世界陸連は8月下旬、日本陸連は9月中旬を主張している。なぜか。
「私たちのプランとしては9月中旬を考えている。(8月に比べて)かなり気温も下がるため、選手たちにも安全な環境だ」。
14日(日本時間15日)の開催都市決定後、日本陸連の尾県貢会長はこう説明した。
特に、長時間にわたってロードで競うマラソンと競歩は暑さへの懸念が強い。
中東カタールの首都ドーハで開かれた19年大会は気温30度以上、湿度70%超という過酷な環境でマラソンと競歩の選手が次々に倒れ、
女子マラソンでは出場68人中、28人が途中棄権した。
これに対し、国際オリンピック委員会が敏感に反応した。
東京オリンピックのマラソンと競歩の会場を急きょ、東京から札幌に変更。
東京都の小池百合子知事が「合意なき決定」と不快感をあらわにしたのは記憶に新しい。
それでも昨夏の本番では予想以上の暑さとなり、女子マラソンは前夜にスタートを1時間早める異例の措置を取った。
酷暑のレースの体へのダメージは大きい。
19年大会の男子50キロ競歩で優勝した鈴木雄介選手(34)=富士通=は今もコンディション不良に苦しみ続け、
優勝で権利を勝ち取った昨夏の東京五輪と今夏の世界選手権をともに辞退した。
アスリートや観客の安全性を考慮すれば、日本陸連の提案する9月中旬の方がよいのは間違いない。
だが、世界陸連が「8月下旬」を主張するのは、放映権料を支払うテレビ局への配慮だ。
9月中旬となれば、米国4大スポーツの一つで9月上旬に開幕する米プロフットボール(NFL)やシーズンの佳境を迎える米大リーグ(MLB)と重なる。
陸上関係者は「テレビのことを考えれば、世界陸連にとって8月が最も良い時期だ」と話す。
実際、1983年に始まった世界選手権は今夏までに18回開催されてきたが、そのうち16回の開幕は8月だった。
五輪も64年の東京大会は快適な気候の10月に開催されたが、84年ロサンゼルス大会をきっかけに商業主義にかじを切ると、
巨額の放映権料を確保するため、7~8月から日程を動かせなくなった。昨夏の東京五輪も春や秋の開催を議論されることすらなかった。
25年大会の日程は今後、関係者の協議で決まる。アスリートや観客の健康と放映権料のてんびんはどちらに傾くのだろうか。
25年世界陸上東京大会 実は日程「未定」 透ける大人の事情
https://news.yahoo.co.jp/articles/646ea06693110b367653677ffb1958e676807fee
引用元:https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/news/1657965622/
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Source: ニュー速クオリティ