新築建売住宅の引き渡し(決済日)を伸ばすことはできるのか?

この疑問を持っている方は、もしかすると、建売の売買契約後に住宅ローンの手続きなどでつまづき、焦っている状況かもしれません。

まず初めに、引き渡しを伸ばせるかどうかの結論としては「伸ばせるけど伸ばさないほうが良い」となります。

つまり、伸ばすことは最終手段として考えておくべきです。

ですが、どうしようもないケースもあるかと思いますので、ここではそういった緊急事態の時はどうすればよいのかというところまで解説していきます。

当社は東京の中央区日本橋兜町にある不動産会社です。

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建売の引き渡し日は契約書でしっかりと期限が決められている

まず、建売ばかりでなく全ての不動産売買契約では引き渡し日(決済日)が必ず定められています。

例えば契約書に「引き渡し日:8月31日」と記載されていれば、8月31日までに売主は買主に物件を引き渡さなければならないということです。

引き渡し日というのは非常に重要な日であり、契約後は買主・売主ともにその定められた引渡し日に向かってそれぞれが準備を進めていくことになります。

引渡し日は重要事項説明書にも契約書にも当然記載がされており、売主・買主が互いに了解し、それぞれの書類に署名・捺印をするものです。

そのため、基本的には不動産売買における引渡し日は短くすることはできても、伸ばすことは難しいと考えておいたほうがいいです。

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買主都合で建売の引き渡しを伸ばす

ここで買主の都合で引き渡しを伸ばしたいというのは具体的にどんなケースがあるのかというと、よくあるケースは住宅ローンの手続きが間に合わないという状況です。

例えば、契約後に住宅ローン審査に向けた書類を準備するのが遅れたり、審査に出したら銀行から質問がきたり追加資料を求められたりといったケースで進捗が予想以上に遅れるケースがあります。

また、ネット系銀行の住宅ローンが流行っていますが、ネット系銀行の場合、まだまだネット上で全ての手続きができるわけではなく、郵送のやり取りによりかえって通常よりも時間がかかります。

自宅に書類が送られてきた見慣れない書類に四苦八苦してしまい、ネット銀行の住宅ローンを途中であきらめてしまう人も多いそうです。

私自身も自宅購入の際、ネット銀行系の住宅ローンで購入しましたが、正直「一般の方がこれをこなすのは困難」と感じました。

そのため、当社ではネット系銀行で住宅ローンを借りようとしているお客様は積極的にお手伝いするようにしています。引き渡し日を守るためでもあります。

ネット銀行系の住宅ローンはまだまだ手続きについて発展途上のため、通常の住宅ローンよりも断然時間を要すというのは不動産を契約する前に覚えておいた方がよいです。

さらに住宅ローン関連ですが、団体信用生命保険の特約をつけようとした時に健康診断書が必要となり、手元になく再発行をお願いする上で手続きが遅れるといったケースもあります。

参考:健康診断結果証明書が必要!?住宅ローンを5千万円以上借りる人は要注意

 

ここまであげた買主都合での引き渡し日延長について考えていくと、残念ながら、買主または買主についている不動産会社(仲介会社)の責任と言わざるを得ないものです。

売買契約をする時点で、住宅ローン審査についても考慮して引き渡し日が設定されています。

個人同士で直接不動産売買をすることはないでしょうから、不動産会社としっかり打ち合わせをした上で売買契約~引き渡し日までの業務をおこなっていかなければなりません。

こういった買主側の責任が理由で引き渡しを伸ばすというのは、売主にとってはいいことではないからです。

「契約=約束」を守るために、しっかりと進めていくべきことです。

 

建売の場合は売主が不動産会社(建売会社やハウスメーカー)ということになります。

売主は土地の仕入れ費用や建物建築費用については銀行から融資を受けて建売事業をしてるのが一般的です。

そのため、日々金利の支払いが発生しているということになり、それの支払いも含めた建売分譲の事業計画を進めているということになります。

事業としてのクローズは当然引き渡し日です。

契約を結んだ時点で引き渡し日が決まり、ようやく事業計画も先が見えてきたところで引き渡し日の延長という相談があれば、それはいい顔はできないのも無理はありません。

延長した分の金利の支払いも発生しますし、予定している引き渡し日ありきで次の事業計画のスタートを考えているケースもあるかもしれません。

こういった点から考えても、建売の引き渡しを伸ばすというのは売主にとってはデメリットとなる要素が大きいです。

売主都合で建売の引き渡しを伸ばす

今度は建売の売主の都合で引き渡しを伸ばすというのは、どういった状況が考えられるのかというところです。

売主は当然プロなのですが、それでも売主都合で引き渡しを延長せざるを得ない状況というのが稀にあります。

それは工事の工期の遅れです。

完成していない建売を契約する際は、引き渡し日というのは建物完成予定時期を見越して設定します。

しかし、工期を遅らせる要因として、自然災害・天気などどうしても避けられないものが存在します。

例えば、大型の台風の影響で工事がしばらくできなかったり、大雪が続き工事がストップ、ゲリラ豪雨により庭先に水が張り外構工事ができない、などなど避けられない要因での工期の遅れです。

こういったことは起こる可能性もあるため、完成していない建売を購入する場合は一応頭の片隅に入れておいたほうがいいと思います。

 

逆に、ただ単に売主の怠慢な仕事が原因で引き渡し日が遅れることがあった場合は話が違ってきます。

例えば、現場監督が建築材料の発注を忘れていたり、職人さんの手配を忘れていたり、間違ったりといったようなことが原因で工期が遅れ、本来設定された引き渡し日に建物が完成しないといったような時です。

これを聞いた買主は怒るのも無理はありません。プロのミスなのですから。

買主としては、例えばすでに引っ越し会社の手配を済ませていたかもしれませんし、家具を購入し、引き渡し日に到着の手配をしていたかもしれません。

家族の全員の住民票を購入する建売の住所に引渡し日に向けて移動手続きしていたかもしれませんし、子供の学区目的で購入してたのにといったことも考えられます。

実際、売主の都合で建売の引き渡しを伸ばすということはほとんどないのですが、可能性が0ではないということだけは確かなこととなります。

【最終手段】覚書を交わすことで建売の引き渡しを伸ばすことはできる

残念ながら、買主都合であれ売主都合であれ、引き渡し日を伸ばすしかないケースもあります。

本来ですと売買契約上あるべき姿ではないのですが、取り返しがつかない場合は契約事項である引渡し日を延長せざるをえないということになります。

延長する場合は双方でしっかり話しあい、互いに納得した場合、書面を取り交わし署名・捺印をします。

この覚書のことを「引き渡し延長(延期)の合意書』などと呼びます。

内容としては、「〇〇年〇月〇日に締結した売買契約の引き渡し日を売主・買主互いに合意の上、〇月〇日までに延長する」というものです。

覚書を交わす段取りは取引に仲介会社が入っていれば仲介会社が音頭を取って行ってくれます。

仲介会社が入っていないケースでは、売主である不動産会社に取り計らってもらうこととなるでしょう。

 

今回の本題である「建売の引き渡しを伸ばすことはできるのか?」ですが、結論としては「できる」となりますが、そう簡単に伸ばせるものではないものです。

引き渡しの延長はあくまで最終手段です。

住宅ローンの審査の進捗により延長をお願いせざるをえないケースが大半であるため、買主は建売の売買契約後に速やかに住宅ローン審査の手続きを進めることが大切です。

「契約=大人同士の約束」のため、しっかりと引き渡し日(決済日)を迎えられることが、売主・買主双方にとって最も良い結果であることは間違いありません。

Source: マイホーム購入体験談

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